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景色を取り込む

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 店舗のデザインで、入口から入って一番奥の壁面をフォーカルポイントと呼びます。お客さんに、ここがどう見えてどんな感じを持たれるか、店造りに於いて特に私は重要と考えデザインします。当然今まで手掛けたお店は、すべて違うデザインなんです。この「kawaji キッチン」はあえて装飾的なデザインはしていません。窓の高さで、飯田線のゆっくり走る列車が見える風景を、デザインとしました。連続する横長の窓を、人がちょうどその高さで見えるように。JR川路駅が目の前ですから、列車の減速した速度感がこれもちょうどいいんです。建物と線路の距離や高さの関係を、頭でイメージし図面上で徹底的にシュミレーションしました。工事中にぴったりイメージ通りだと、確認した時は感激でした。こちらが造り込むのではなく、こんな景色を取り込むデザインが出来るシチュエーションが、またある事を祈りたいと思います。肝心の列車は1時間に1本位しか走りませんが、「kawaji キッチン」に行かれたら是非楽しみにして下さい。まるで鉄道模型みたいですよ。